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ブログ 2017年10月

脊髄障害について~2~

脊髄障害について


脊髄障害とその重症度

強い外力によって脊髄を保護する脊椎が損傷すれば、脊柱管の中を通っている脊髄が損傷を受けることがあるが、
脊椎の骨傷の有無にかkわわらず、脊髄の外力がかわって脊髄に外力が加わって脊髄が損傷すると、損傷部の出血や
微小血管形成、毛細血管の透過性の亢進、浮腫、膨張などが起り、損傷部を中心とした自己融解、もしくは自己破壊が生じる。


その結果、損傷下背傷の髄節支配領域以下に麻痺と膀胱直腸障害が発生する。

脊髄損傷の重症度は、損傷された脊髄の高位(診断)、と完全麻痺か不完全麻痺かの区別(脊髄損傷の横断位(面)診断を含む)により決定される。


脊髄の損傷部位の高位診断

脊髄損傷では、受傷直後から損傷脊髄の髄節支配領域以下に神経脱落症状が出現する。
したがって、脊髄損傷では、損傷脊髄に応じた麻痺が生じることとなるため、損傷レベルによる麻痺等の症状のパターンを整理する有用である。

一般的には、頸髄損傷では四肢麻痺、胸髄損傷では体幹と両下肢の対麻痺生じ(第2腰髄以上の損傷に限定するものや、第1,第2仙髄の損傷も含めて
整理するものものある。)、仙髄損傷(第3~第5仙髄に限定して整理するものもある。)

尾髄損傷では下肢麻痺は生じないとされる(馬尾神経損傷では下肢の運動障害が生じることががるとするものや第3仙髄以下の損傷では肛門周囲の
感覚障害や尿路障害が生じると整理するものもある。)


麻痺の原因となる病変部位(脊髄の損傷部位)の高位診断は、四肢の感覚障害・運動障害・反対の異常から判断することが可能である。

なお、図1のとおり、脊椎と脊髄成長の差による位置のズレが存在するための脊椎骨傷性の脊髄損傷の場合の高位診断の際に注意が必要である。
例えば、第6頸髄髄節は第5頸椎の高さに位置すると言った具合のようです。

~出典~後遺障害認定実務

脊髄障害について


脊髄障害について

脊髄障害の分野においては、脊髄損傷自体の存否、すなわち、当該事故によって脊髄が損傷を負ったか否か
が争点となることが多いようです。


脊髄損傷と診断される様な症状の存否とこれを裏付ける客観的な検査所見等の存否がが
重要になってきます

そのため、多くの裁判例をみますと脊髄損傷が争点とされる被害者の訴える症状が、
脊髄損傷の一般的知見と整合性を欠いたり、脊髄損傷の典型的な症状のパターンと
一致していないことなどが争いの背景にあることが多いようです。

また、客観的な検査所見等についても、いわゆる典型的な所見との整合性の有無が
争点となるようです。

つまり、横断型損傷による典型的な脊髄損傷の症状とのいわばずれが生じる場合が争いになることが多く
、一部損傷ないし部分損傷といわれる中心性頸髄損傷の診断名、あるいわ不全損傷の診断名が付けられる事案
において頸髄損傷の有無が争われる裁判例が多いのもこうした理由によるものです。


このズレについて、いかに合理的に説得力ある説明と主張と裏付け(医学的根拠等の立証)が
なされるかが重要なのです。



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脊髄の障害に後遺障害認定について



医学的事項
1 脊髄の構造について

脊髄は、いわば神経の束であり、脊椎はそれを保護する骨(脊柱を構成するここの骨)です。
すなわち、脊髄は、脳の最下部にある延髄の下に続いている棒状の神経細胞と神経繊維の束で、脊椎により連なる脊柱の管
の中にあります。

脊髄は、その高さによって頸髄(C1~8)・胸髄(Th1~12)・腰髄(L1~5)・仙髄(S1~5)・尾髄(Coc1)313髄節に区分され
ています。つまり、上下に積み重なった髄節性構造のもとで神経ネットワークを構築しています。

脊髄の下端部は円錐状で第1,2腰椎レベルで終わり、脊髄円錐の先端からは下方に糸状に終糸を出し、第2尾錐に達します。
それ以下は馬尾神経となっている
脊髄の横断面は上記の図2、図3のとおりです。

灰白質と白質で構成されているのは脳と同じであるが、脳は深層部(中心部)が白質で表層部が灰白質であるのに対し、脊髄は深層部である
蝶のかたちあるいはH型をした部分が灰白質で神経細胞に富み、その周囲が白質で構成され、主として有髄神経繊維からできて伝導路を含んでいる。

各脊髄の髄節からは、末梢神経である脊髄神経が出ている。脊髄神経は、脊髄の背側から後根(求心路、感覚繊維)が左右1本づつ出た後、
椎間孔当たりで集まったうえ、脊髄神経根を形成し末梢に至ります。


なお、脳からの指令は神経細胞から発信されるが、この神経細胞からはのびた神経繊維(神経軸索)(神経細胞と神経繊維をあわせてニューロンと呼びます)
が大脳の中を走行して脊髄まで達する。大脳から来たニューロン(一次ニューロン)は、脊髄に灰白質内の脊髄前角で、別のニューロン(二次ニューロン)に転換されます。

背髄前角までの神経が中枢神経でその後の神経が末梢神経となります。

各髄節の横断面における神経細胞はその役割・機能二王子、周囲を取り巻く神経経路との連絡がとりやすい配置・層構造となっている。
各髄節の深層部(中心部)の灰白質では基本的には感覚系が背側に位置し後角を形成し、運動系は腹側に位置し全角を形成している。
他方、白質は、前索・側索・後索などに分けられ、前索と側索には運動系と感覚系の神経路が混在しているが、後索には感覚神経の神経路だけが存在する。

下行路(遠心路)の中心ともいえる運動に関する錐体路(外側皮質脊髄路)が側索の中央部に位置し下行していく。そして、この皮質脊髄路内を通る神経繊維は
外側から仙髄(s)、腰椎(L)、胸髄(Th)、頸髄(C)に下行(遠心)するものの順に層構造をもって配置されている。同様に知覚系についても、
上行路(求心路)のうち、例えば、外側脊髄視床路では、外側から仙髄(s)、腰椎(L)、胸髄(Th)、頸髄(C)から来たもの(上行、求心)の順に配置されています。


したがって、脊髄外の病変で脊髄に圧迫性の障害が出現するときは、外側皮質脊髄路の再外側に配置する仙髄や腰髄への下行繊維が、頸髄への下行繊維より
先に障害されやすく、下肢の運動・知覚障害が生じた場合には、逆に、上肢の麻痺が生じやすく、仙髄からの上行性神経繊維が影響をうけにくいという特徴を有することとなる。






~出典後遺障害認定実務~

続きは次回




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