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自賠責非該当とされた左下肢の神経症状につき、12級12号に該当するとされた事例

自賠責非該当とされた左下肢の神経症状につき、12級12号に該当するとされた事例について


岡山地裁の判例 平12・6・23 交民33.3.1013


事件の概要
事件の概要
事故の状況 加害者車両(普通乗用自動車)が右折中、横断歩道を歩行横断中の
被害者に衝突した。被害者は、加害車両が被害者の左膝に衝突した
衝撃でボンネットに乗り上げた。
被害者 女性・スナック経営者・症状固定時50歳
事故日時 平成8年7月9日・AM11:40分頃
症状固定日 平成9年9月24日
受傷内容 右肘挫傷、左膝挫傷、右肩挫傷
自賠責の認定に関しては以下になります。

後遺障害等級 非該当
理由 不明(ただし、判決では、初診時レントゲン画像で異常所見がみられず、転院後初診時にもレントゲン画像診断に著変がなく、神経学的所見が撮られなかったことに着目するがあまり、との指摘あり)
当時者の主張
【被害者】
本件事故により、症状固定後も左関節の機能障害や腓骨神経麻痺等の
後遺障害があり、頑固な神経障害が残像していいて、当該後遺障害は、少なくとも
後遺障害別等級表の12級に相当する


【加害者の主張】
被害者に後遺障害は存在しない
被害者が後遺障害と主張する点につき、仮に被害者にそのような
痛みがあるとしても、主訴が中心であって、客観性が確保されていない
上、本件事故との相当因果関係も認められない



判決の結論
後遺障害等級 12級12号
労働能力喪失期間 14%
労働能力喪失期間 17年
後遺障害慰謝料 270万円
素因減額 なし

主な医学的な検査の結果についてみてみましょう。

主な証拠
診断書
照会に対する担当医の回答
被害者本人尋問

医学的検査の結果
レントゲン検査:異常所見なし、著変なし
MRI検査及び関節鏡検査:軽微な半月板損傷が認められる
徒手筋力テスト及び知覚検査:左下腿から左足背の近く鈍麻と左前脛骨筋足踵伸筋筋力低下の症状あり。


判決の要旨
①事故当時のA医院での初診時、レントゲン画像診断では被害者の左膝に異常所見は認められなかったが、9日後頃から左膝窩部に腫腸が出現し
、左膝挫傷等の傷病名で、加害者加入の保険貸家から同社負担による治療中止の連絡がなされる。平成9年2月18日まで、実通院日数
にして132日間治療がなされた。

②B病院初診時のレントゲン画像診断に著変はなく、神経学的所見はとられなかったが、同病院でのMRI検査と関節鏡検査の結果、
軽微な半月板損傷が認められ、左腓骨神経麻痺が認められた。その後、左足の関節の自動背屈が不能の状態であるか(下垂足)
との病名左下肢の装具の処方を受けてこれを装着そるようになり、同年9月24日に症状固定した。

③その時点、B病院は、被害者につき、左膝内障、左膝腓骨神経麻痺により、左膝痛、左下肢しびれ、脱力があって、具体的には
他覚的所見としての徒手筋力テスト、及び知覚検査により、左下腿から左足背の知覚鈍麻と左前脛骨筋足踵伸筋筋力低下の症状が認められ
ると診断し、その後の照会に対する回答で、左腓骨神経麻痺の発言機序の詳細は不明である旨及び左足の関節の自動背屈は不能で、
左足趾も第一趾から第五趾まですべての自動伸展が不能である旨述べている。

④被害者は、本件事故前は、下肢に何らの障害、既往症もなかったところ、本件事故による治療の過程で左腓骨神経麻痺が発言し、現在に至るも
 左足首に全く感覚がなく、自力で左足首に全く感覚がなく、自力で左足首を動かすことができず、そのため、左足首を装具で固定して保護している
状態が続いており、左膝については、サポータ―していても、立っている時間が長くなると耐えがたいほど痛みが激しくなえる状態のまま現在に至っている。

⑤症状固定時から現在に至る被害者の左下肢の神経症状は、単に疼痛の自覚症状が認めらるにとどまらず、他覚的所見として、
 左下腿から左足背にかけて広範な知覚鈍麻が認められ、右知覚鈍麻の範囲が左膝から末梢にかけて腓骨神経の支配する部分であり、
左足関節の自動背屈が不能で、左足踵も第一趾も第五まで全てが自動伸展不能となっていて、下垂足の状態にあり、それがために被害者は、
医師の処方に基づき、装具をほぼ常時着用していることが認められ、これらの事実に照らすと、左足関節の自動背屈不能及び左足趾の自動伸展不能は
本件事故により生じた左腓骨神経麻痺を原因とするものと認めるのが相当であり、左腓骨神経麻痺を含む被害者の左下肢の神経症状は、他覚的所見
を伴い、かつ自覚症状の程度としても相当強固なものであって、後遺障害別等級表12級12号の「局部に頑固な神経症状を残すもの」に該当し、これにより
被害者の労働能力喪失率は14%と認めるのが相当である。
⑥自賠責の後遺障害等級認定手続きにおいて後遺障害に該当しない旨判断されたことが認められるが、当該判断は、A医院の初診時のレントゲン画像診断に
著変がなく、神経学的所見が撮られなかったことに着目するがあまり、被害者の左腓骨神経麻痺の発生原因としては本件事故において被害者の左膝が受けた
衝撃以外に何ら考え得るものがないにもかかわらず、これを考慮ぜず、被害者の左足関節の背屈不能等が腓骨神経麻痺の神経症状の具体的発言であること
を感化したものとの疑いを払しょくできず、上記自賠責の後遺障害認定手続き上の判断が上記認定を妨げるものではない。

解説
自賠責の後遺障害認定手続きにいおいては、A医院とB医院の各診断時のレントゲン画像診断の
結果が重視されたと考えられ、一方で本裁判の例では、被害者の左腓骨神経麻痺の発生原因としては
本来事故において被害者の左膝が受けた衝撃市街に何ら考え得るものがない事と症状に他覚的所見を伴う
事が重視されていると考えられます。



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